8月17日降りてゆく生き方上映会


8月17日(火)

この日は映画「降りてゆく生き方」の上映会に行ってきました。

新潟市までひろしさんとかなやんさんとT子さんと私の4人で行きました。

映画「降りてゆく生き方」だけでなく、「奇跡のりんご」の木村秋則さんの講演とのセットという贅沢な企画でした。

会場はりゅーとぴあというところでした。

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館内には新潟出身の漫画家として水島新司さんと高橋留美子さんの紹介がされていました。

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開場時間前にすでに結構な人だかりが出来ていました。

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午前の部と午後の部があったのですが、私達は午後の部に参加しました。
午前の部と午後の部を合わせて1000人のお客さんが来ていたそうです。

籾山さんはK子さんと一緒に午前の部から参加しており、スタッフの方に交じってチケットのもぎりもしていました。

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会場に入るとまずは木村さんの講演でした。

木村さんは話し方や笑顔からその人柄とこれまでの苦労がにじみ出ているなあと思いました。
自然農法についてのお話をご自身の体験や大学での研究結果、統計データなどを使用してお話されており、大変勉強になりました。

以下、木村さんの講演内容をメモした内容を記載します。

木村さんはただ好きな事をやってきただけだそうです。
それが社会の役に立ってくれたらという気持ちでやっているそうです。

今年は気候が悪く、いつもより10日以上遅れてリンゴの花が咲いたそうです。

上記のようなお話の後、おもむろにスライドにデータが出てきました。

農薬使用量の世界一は日本だそうです。その使用料は2004年の時点で17~18㎏/haです。
第2位は韓国で12~13㎏/ha。
第3位はオランダです。
※オランダは1990年代には世界1位で約20㎏/haだったそうです。

気になる中国は2008年の時点で9~10㎏/haだそうです。
なので、中国の食べ物が危ないというようなイメージがありますが、日本の方が農薬はよほど多いのが現実だそうです。

日本は除草剤の使用金額も世界1位だそうです。
その額は年間700億円で、2位のアメリカが約100億円という事を考えるとものすごい量です。

これらのデータを示したうえで、木村さんが次に出したのは殺虫剤を使用しない場合の減収量のデータです。
これによると、リンゴは90%の減収、キュウリは85%減収するそうですが、
それ以外は30%ぐらいの減収にとどまるそうです。
(稲は35%、みかんも35%)

日本の農業では土の消毒などは通常は毒ガスのマスクを使って行っているという話もありました。
また、施したチッソ肥料はわずか10%~15%の利用しかされていないそうです。

なので、「無農薬無肥料で頑張ったらいいじゃないか」と実際に完全無農薬無肥料でリンゴを栽培し、
ここまで世間で話題になっている木村さんに言われると、かなりの説得力があると思いました。

その後、いくつかの実験についてお話を頂きました。
自然農法と有機栽培と一般栽培のお米を水に浸して直射日光にあてる実験で、自然栽培のお米は半年過ぎても変化せず、
それ以外のお米は2週間で腐るという結果だったそうです。

また、リンゴでも同様の実験があり、木村さんのリンゴは1月14日~7月31日の間常温保存しても腐らなかったそうです。

こういう実験結果から、現在、1年間で25万人の日本人が癌で亡くなっているが、これは食事が影響しているのではないかという風に木村さんは考えているそうです。

ただし、無農薬でリンゴ栽培に取り組むのはとても大変な事で、1年目はクマも食べに来ない程マズイリンゴになったそうです。

自然栽培は土と根がとても大切なんだそうで、土を見て10センチ毎に温度測定をしたそうです。
すると、土の中には硬盤層という冷たい部分があり、この部分の下に4000年分の栄養があるそうで、
いかにこの冷たい部分を壊すかが重要だそうです。
これを壊すには麦の根の働きを利用して壊すのだそうです。

また、バクテリアの活動を活発化する事で土は老化しないそうです。
山が何千年も生態を守っているのはこういうバクテリアの活動が活発だからではないかと木村さんはおっしゃっていました。

木村さんのリンゴの葉っぱは少し痛んでくると、自分で穴をあけて病気を治すそうです。
普通のリンゴの葉は痛んでくると枯れ落ちるそうです。

このように、自然農法がきちんとできるとこれまでの常識では考えられないような生命力が植物についていくんだと思いました。

農薬でアブラムシを駆除するよりもハエやアブの幼虫が効果的であるというお話もありました。
テントウムシもアブラムシを食べるのですが、その数は成虫で1日5~6匹程度、幼虫で1日20匹程度なのであまり大した効果はないそうです。

草刈りについても常識とは違う考え方をお話頂きました。
下草の有無による音頭の違いを量り、以下のような結果だったそうです。

・下草を刈った土は外気温が35.1度の時には31.3度

・下草を刈らない土は外気温が35.1度の時には24.7度

雑草は土の温度が上がりすぎるのを防いでくれるそうです。

木村さんの畑は草に守られた畑だそうです。

また、ドイツでのジャガイモの植え方による生育の違いについてもお話がありました。
これは土の温度があまり差が出ないように植えるのがよいそうです。

根粒が出来ると肥料に匹敵するというお話もありました。
土に栄養があるとこの根粒が減るそうです。

また、

「トウモロコシの間に大豆を植えるのが良い」とか

「トマトの脇大豆を植えるのがよい」というお話や

「小麦、大豆、野菜、大豆、小麦という並びで植えると良い」など、

農業技術に関する実践的な内容も数多く盛り込んでお話をいただき、とても勉強になりました。

自然栽培はいい農法なのですが、最初の3年目までは収量がどんどん減っていくので、これを我慢できるかどうかが重要です。
4年目以降の収量はV字回復し、7年目には最初よりも収量が多くなるそうです。

無肥料の方が植物の根が張るそうです。
これは私も別の自然農法の本で読んだのですが、肥料が少ない方が植物が頑張って栄養を探そうとして根を張るそうです。
人間もそうですが余り過保護だと余計に貧弱になってしまうのと共通していると思いました。

農業技術の話ではあとは

「乾燥した土を荒く耕した方がよい」とか、

「田んぼのチェーン除草」の話を伺いました。
1回目は田植え後1週間以内に細いチェーンで行い、2回目以降は太いチェーンで行うそうです。

田んぼの除草については今年は大変苦労しましたので、来年はこういった方法を取り入れていくとよさそうでした。
(後で聞いた話ではチェーン除草よりも新しい技術として、竹ぼうきで除草する方法もあり、こちらの方がよいそうです)

木村さんからは最後に以下のメッセージがありました。
「今、農業の転換をやりながら発信していきましょう。」

「小さなハチドリの話をご存じの方も多いと思います。

山火事があって動物たちは山から逃げ出しました。

しかしハチドリだけは小さなくちばしで水を運びました。

動物達は『そんなことをしても意味がないでしょう』といいましたが、ハチドリはこう答えました。

『今できる事をしている。今やらなければならない事をしている』と。」

「10,000円の売上で7,000円のコストをかけるのと5,000円の売上で1,000円のコストをかけるのとどちらを選びますか?」

「農家の人達が環境を壊している。世界に誇れる日本の農業を作りましょう。」

木村さんの講演を聞いてすごく感銘を受けました。
同時にやはり今後地球上で持続可能な社会を作っていくためには自然農法が普及する事が必要不可欠だと個人的には感じました。

木村さんの講演の後は休憩をはさんでから「降りてゆく生き方」の上映でした。
映画の内容については映画を見てない人の事も考えてブログには書きませんが、
コミカルな部分もあり、地域おこしについて色々と私が考えているような事を表現している部分などもあって共感する内容だと思いました。

上映会終了後には今回のゲストの方達が舞台上で色々とお話をされました。
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上映会の後のお話が終了したあと、私は以前にプレ上映会に参加していましたので、そのご縁もあって本等のグッズ販売のお手伝いを少ししました。

その後、ゲストでいらっしゃっていた映画出演者の権藤栄作さんと記念撮影をさせていただきました。
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今回のイベントには新潟市長も壇上でお話されていましたが、こういう事を市長も本腰を入れて応援している
という事が非常に意義深い事であると感じました。

十日町ではまだこの映画の上映会が行われてませんので、十日町でも市長や市役所の職員の方達を巻き込んで
上映会とそれに絡めた講演のようなイベントが開催できれば面白いだろうと思いました。
(映画は折角十日町でもロケがされていたり、エキストラの方も十日町在住の方も何名もいらっしゃるので)

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多田朋孔

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自然に囲まれながら、半分自給自足に挑戦しています
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