6月15日北原保育園廃止に対する意見交換会
この日は夜19:30から北原保育園廃止に対する意見交換会が行われ、それに参加しました。
私は地域おこし協力隊でもありますが、北原保育園に息子を通わせている一保護者です。
他の園児の父兄の方から是非「地域おこし協力隊でもある多田さんにも来てほしい」と言われて参加しました。
現段階では北原保育園は施設の老朽化の問題と生徒数が少ないという問題で平成25年3月に廃止予定という案が出ています。
この案の通りに進むと、私の息子は最後の1年は別の遠い保育園に預けなければならなくなります。
あくまでも「案」の段階であり、決定事項ではないのですが、市報に「案」という表記がありながらもでかでかと掲載されたため、誤解を招く可能性もあり、北原保育園の保護者の方々はとても心を痛めていました。
また、北原地区の住民の方々も市報で初めて知ったという事で十分な説明が住民になされていないという風におっしゃっていました。
ここでの話し合いの中で、今度8月4日に開催予定の市長とのふれあいトーク@池谷集落でこの保育園廃止に関しての話を出そうという事になりました。
この話し合いに先立って北原保育園父兄による「北原保育園への想い」がつづられたのですが、その中で「地域おこし」に関して考えさせられる文章がありましたので、抜粋してご紹介したいと思います。
—【以下抜粋】—
いま、十日町市は外部からの観光客を呼ぶために様々な予算をつけています。
(中略)
しかし、実際生活しているのは観光客ではありません。私たちです。私たちが「ああ、十日町が活発になってきたな」と思うのはどんな時でしょう?観光イベントや、行事などでたくさんの観光客がきてくれた時はもちろんそう思います。しかし、日々の生活の中で一番実感するのは、子供たちが元気よく町内、近所で遊びまわっている姿を見た時ではないでしょうか?
(中略)
いま、飛渡の池谷地区が脚光を浴びています。都会から移住してきた若い方もいます。地域おこし協力隊として来市してそのまま定住された方もいます。そんな過疎地の先頭を走っている飛渡地区にも若い人たちは魅力をもってきてくれているのです。その方たちが将来子供をもったときに預ける保育園が近くにない、
(中略)
あまり子育てに積極的ではないのかな
(中略)
となったら同じ飛渡の住民として、なんて声をかければいいのでしょうか?何のための地域おこし協力隊なのでしょうか?お年寄りの話し相手?雪おろしの手伝い?一時の茶番なのでしょうか?「十日町は地域おこし協力隊を外部から公募して地域の活性化をお手伝いしてもらっています」と市をアピールするための宣伝が目的なのでしょうか?本気で地域をおこしたいのであれば、腹をくくってそういった方たちが安心して生活・子育てが出来るような環境を守るのが本来の行政の姿ではないでしょうか。
(以下略)
----------------
限りある市の予算を何に使うのが地域のためになるのか、一見派手な観光等も大切ですが、地味な育児・教育・医療の方が重要だという意見もこの日は出てきました。
また、この日の意見交換の際に自分が池谷集落に移住した時の事を思い出したので、話をさせて頂きました。
内容は以下の通りです。
「自分が池谷集落に住む事が出来たのはそこに空き家があったという事も大きいです。空き家がなかったら住めなかったわけですが、地域の人達はいつ来るかわからない移住者のために空き家を集落で買い取り、冬の維持管理のために雪下ろしをし、人が住めるように改装工事までしていました。人がいないから家をつぶすのではなく、人を増やしたいから家を残したわけです。だから私達家族のような移住者が来る事ができました。保育園も子供がいないからつぶすというのであればどんどん子供が減っていくと思います。子供を増やそうと思ってそこに労力とお金をかけないと十日町市は今後子供が増えないと思います。」
地域おこし協力隊は市の嘱託職員ですので、実はこのような市の方針に反する事については業務として取り組む事はできません。
しかしながら、一個人として一保護者として行動するのは問題ありませんので、地域の方々が望んでいる事を実現させたいですし、自分の息子の慣れ親しんだ保育園をせめて卒園出来るようにさせてあげたいと思います。
また、こういう事を積み重ねる事で、将来的に子供が増えるのであれば一時の方針は異なっていたとしても長期的には市のためにもなると考えています。

多田朋孔

最新記事 by 多田朋孔 (全て見る)
- 8月の地域おこし日記 - 2017年9月1日
- 7月の地域おこし日記 - 2017年8月1日
- 6月の地域おこし日記 - 2017年7月1日